2022年5月11日の世界のできごと

武力紛争と攻撃

2022年のロシアによるウクライナ侵攻

2022年のオデーサ爆撃

ロシア軍は、西側からの物資・兵器補給を妨害するため、ウクライナ南部の黒海沿岸都市オデーサを攻撃し続けている。（AP）

ハルキウの戦い

ウクライナ軍は、ウクライナ北東部の都市ハルキウの集落を取り戻し、ロシア軍をロシア国境から十数マイル（10マイルはおよそ16km）以内まで押し戻した。（MSN）

イスラエル・パレスチナ紛争

衛生テレビ局 Al Jazeera のジャーナリスト Shireen Abu Akleh が、ヨルダン川西岸地区（West Bank）のジェニンにおけるイスラエル軍による襲撃を報道していた際に射殺された。Al Jazeera は、Shireen Abu Akleh はイスラエル軍に撃たれた、と述べた。一方、イスラエルは、彼女は武装したパレスチナ人による無差別射撃に巻き込まれた、と述べた。Shireen Abu Akleh はパレスチナとアメリカの二重国籍を持っており、Al Jazeera の最初の現地特派員の1人として1997年に加わった¹（Al Jazeera 設立の1年後²）。（NPR）

Veteran Al Jazeera journalist Shireen Abu Akleh was shot dead by Israeli occupation forces while she was on assignment in Jenin in the occupied West Bank.

Read more: https://t.co/KO1xe6jHGL pic.twitter.com/T1rwmsMPTF

— Al Jazeera English (@AJEnglish) May 12, 2022

Prime Minister Bennett on the sad death of veteran journalist Shireen Abu Akleh:
"According to the information we have gathered, it appears likely that armed Palestinians — who were firing indiscriminately at the time — were responsible for the unfortunate death of the journalist

— Prime Minister of Israel (@IsraeliPM) May 11, 2022

エルサレム旧市街の「神殿の丘（Temple Mount）」付近で、パレスチナ人男性が警察官に突撃して撃たれ、重傷を負った。イスラエル警察によると、男は何かを手に持っており、「Allahu Akbar³」と叫びながら突撃してきた。（Times of Israel）

マグリブにおける反乱

トーゴ共和国北部でイスラーム原理主義者によるものとみられるテロ攻撃により8名の兵士が死亡、13名が負傷した。安全保障アナリストによると、攻撃はアルカイダ（al Qaeda）関連組織によるものである可能性が高いと見られている。同組織はマリを拠点としているが、近年はその南のブルキナファソにまで活動範囲を広げている。トーゴでのイスラーム原理主義者による死者を伴う攻撃は初めてとなる。（Reuters）

ソマリア内戦

ソマリア警察によると、首都モガディシュの空港付近にある検問所が自爆攻撃され、少なくとも4名が死亡した。アル・シャバーブ⁴が犯行を主張している。（AP）

ボコ・ハラムの反乱

ナイジェリア東部のタラバ州をパトロールしていた兵士が待ち伏せされ、少なくとも7名が死亡、他2名が行方不明となった。今のところ犯行声明は出されていない。（Reuters）

シナイ半島における反乱

シナイ半島北東部（ガザ地区から数km離れたところ）の駐屯地が武装勢力によって攻撃され、エジプト兵5名が死亡、他4名が負傷した。（Reuters）

健康と環境

COVID-19 パンデミック

ニュージーランドにおける COVID-19 パンデミック

ニュージーランドの首相 Jacinda Ardern は、7月31日から国境を開放することを発表した。政府が当初予定していた日程を2ヶ月前倒ししたことになる。（Al Jazeera）

COVID-19 パンデミックへの EU の反応

欧州航空安全機関（European Union Aviation Safety Agency、EASA）および欧州疾病予防管理センター（European Centre for Disease Prevention and Control、ECDC）は、健康上の航空安全基準を共同で見直し、空港や飛行機内でのマスク着用義務を解除した。ただし、利用者には「航空会社の要請に従う」こと、および「責任ある判断を行い、他の利用者の判断を尊重する」ことを求めている。また、他の利用者との物理的な距離をとり、手洗いを心がけることが重要であると述べた。（ECDC、Euronews）

The update of the Aviation Health Safety Protocol takes account of the latest developments in the pandemic: the levels of vaccination and naturally acquired immunity & the accompanying lifting of restrictions in a growing number of EU states.

Full report: https://t.co/P1KFU5jR2g

— ECDC (@ECDC_EU) May 11, 2022

アメリカ合衆国における COVID-19 パンデミック

アメリカ合衆国における COVID-19 による死者が100万人を超えた。COVID-19 による死者は、米国が世界で最も多い⁵。（Reuters、NBC）

国際関係

フィンランド・イギリス関係、スウェーデン・イギリス関係

イギリスの首相 Boris Johnson は、フィンランドおよびスウェーデン両国と協定を結んだことを発表した。フィンランドやスウェーデンが攻撃された際の支援を約束するものである。両国はNATOに加盟すると予想されているが、加盟には時間がかかるとされている。（Reuters）

法律と犯罪

ネイティブ・アメリカン寄宿学校

ネイティブ・アメリカンである米国内務省長官の Deb Haaland は、53箇所のネイティブ・アメリカン寄宿学校で埋葬地を発見したとする予備調査結果を発表した。ネイティブ・アメリカン寄宿学校は19世紀から20世紀にかけてネイティブ・アメリカンに対する同化政策として作られ、ネイティブ・アメリカンの子供を強制的に通わせた。調査では、今まで500名以上の子供が学校で死亡したことが分かっている。（Reuters）

サーフサイド・コンドミニアム崩落事故

2021年6月24日にフロリダ州サーフサイドにある12階建てのコンドミニアム⁶「Champlain Towers」が崩落した事故で、約10億ドルの暫定和解案に遺族・被害者が合意した。最終承認待ちとなっている。事故では、98名が死亡した。（AP）

2022年のロシアによるウクライナ侵攻における戦争犯罪

ウクライナは、ロシアの戦争犯罪についての最初の裁判を開始した。裁判では、ロシア兵がカラシニコフ（Kalashnikov）ライフルで62歳の非武装の民間人を射殺した事件を扱っている。検察は、ロシア兵が車を盗んだところを民間人に見られたため射殺した、と指摘している。（AFP via Le Devoir）

ギリシャにおける LGBT の権利

ギリシャは、本人の明確な同意なしに転向療法（conversion therapy）を行うこと、およびその広告を禁止した⁷。（Reuters）

その他

香港警察は、カトリック教会枢機卿 Joseph Zen、香港ポップス歌手・女優 Denise Ho、元香港議会議員 Margaret Ng、学者 Hui Po-keung の4人を逮捕した。逮捕は、2019年の香港における民主化運動参加者への法的・経済的支援を行った「612人道支援基金」への信託人としての関与⁸によるものとみられている。（The Guardian）

イラン情報省は、外国の情報機関と連携して「（イラン）社会の不安定化」を試みたとして、ヨーロッパの国籍を持つ者2名を逮捕した。（Al Arabiya）